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少額から不動産投資を始める4つの方法とは?メリット・デメリット、注意点を解説
2022/7/15
不動産投資は、毎月安定した家賃収入を得られるのが魅力です。しかし、マンションやアパートを取得するにはまとまったお金がかかるため、初心者にはハードルが高いと感じるのではないでしょうか。
不動産投資に興味があるなら、少額から不動産に投資ができる金融商品・サービスを利用するのも選択肢のひとつです。今回は、少額から不動産投資を始める4つの方法とそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
目次
少額から不動産投資を始める4つの方法
少額から不動産投資を始める方法は以下4つです。
- ・不動産小口化商品
- ・不動産投資クラウドファンディング
- ・J-REIT(不動産投資信託)
- ・区分マンション(ワンルーム)
まずはそれぞれの概要を確認していきましょう。
商品名 | 最低投資金額 |
不動産小口化商品 | 100万円程度~ |
不動産投資クラウドファンディング | 1万円程度~ |
J-REIT(不動産投資信託) | 数万円程度~ |
区分マンション(ワンルーム) | 数十万円程度~ |
不動産小口化商品、100万円程度~
不動産小口化商品とは、不動産を小口化して少額から取引できるようにした投資商品です。たとえば、1億円の一棟マンションを「1口100万円×100口」で販売するイメージです。不動産から得られた利益は、投資口数に応じて投資家に分配されます。
「不動産特定共同事業法」という法律に基づいて運営されており、国土交通大臣または都道府県知事の許可をうけた不動産特定共同事業者から購入します。
不動産小口化商品は、主に「匿名組合型」と「任意組合型」「賃貸型」の3種類があります。
匿名組合型は、不動産を管理する事業者と匿名契約を締結します。事業者が運用益の一部を分配する仕組みで、投資家に所有権はありません。
一方、任意組合型は、不動産を複数の投資家で共同所有します。組合を組成して、出資した複数の投資家が共同で事業を行うのが特徴です。投資家には共同所有者として物件の所有権(共有持分権)があります。
賃貸型も、任意組合型と同じく物件の所有権が認められます。出資後に事業者と賃貸借契約を締結することで、賃貸収入を得られる仕組みになっています。
商品によって異なりますが、匿名組合型は1口数万円程度、任意組合型は1口100万円程度から投資できることが一般的です。利回りは不動産投資クラウドファンディングと同程度の水準となっており、3〜4%程度が標準です。
なお、次にご説明する不動産投資クラウドファンディングも不動産特定共同事業法に基づいて運営されており、ファンドを組成して投資家と匿名組合契約または任意組合契約を締結します。不動産特定共同事業法に基づいた不動産小口化商品の1つに分類されます。(詳細は後述します。)
不動産投資クラウドファンディング、1万円~
不動産投資クラウドファンディングでは、不動産小口化商品と同じく不動産特定共同事業法に基づいて運営されていますが、電子取引業務の認可を受けて、インターネットで投資家登録から投資申込みまですべて完結できる点が不動産小口化商品と異なります。インターネットを通じて不特定多数の投資家から集めた資金で不動産運用を行うサービスです。
オンラインで1つの物件についてファンドが組成され、募集期間中に一定以上の資金が集まるとファンドが成立して運用が開始されます。運用で得られた収益は投資金額に応じて投資家に分配され、運用が終了すると元本が返還される仕組みです。(複数物件でファンドが組成されるケースもございます。)
事業者によっては1万円程度から投資可能で、多くの運営会社で想定利回りが概ね3〜8%程度※1のファンドを取り扱っています。
不動産投資クラウドファンディングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
※1 矢野経済研究所「2021年版 国内クラウドファンディングの市場動向」
J-REIT(不動産投資信託)、数万円程度~
J-REIT(不動産投資信託)とは、投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設などの不動産を購入し、運用益を投資家に分配する金融商品です。
証券取引所に上場しており、証券口座を通じて株式と同じように売買が可能です。保有期間中は、年1〜2回の決算ごとに分配金を受け取れます。
J-REITには「配当可能利益の90%超を投資家に分配する」などの要件を満たすと、実質的に法人税がかからない「導管性」という仕組みがあります。そのため、投資家に分配金を出しやすい金融商品といえるでしょう。
最低投資金額は銘柄によって異なり、2022年4月13日時点の投資口価格は4万円〜72万円程度、平均利回りは3.7%※1です。多くの銘柄は10万円台で購入できます。
区分マンション(ワンルーム)、数十万円程度~
ワンルームなどの区分マンションを購入し、入居希望者に貸し出して家賃収入を得る方法です。一棟マンション・アパートに比べると物件価格が安く、初期費用は比較的少なく済みます。
中古ワンルームであれば、エリアや築年数によっては数百万円で購入できる物件もあります。金融機関の融資を利用することで、数十万円〜百万円程度の初期費用で投資を始めることも可能です。
初めて現物不動産に投資する場合、少額から物件を取得したいなら区分のワンルームマンションが選択肢となるでしょう。
利回りは物件によって差がありますが、2021年10月のデータでは、賃貸住宅一棟(ワンルーム)における取引利回りは東京都の城南地区で3.8%、城東地区で3.9%※1となっています。
※1 日本不動産研究所「第45回不動産投資家調査(2021年10月現在)」
不動産小口化商品の特徴

不動産小口化商品のメリット
不動産小口化商品のメリットは以下の通りです。
- ・高額物件に少額から投資できる
- ・任意組合型と賃貸型は所有権を得られる
- ・日々の値動きがない商品設計
- ・定期的に配当がもらえる
- ・物件の管理・運用を任せられる
- ・リスクを軽減する仕組みがある
不動産小口化商品は、高額物件に少額から投資できるのが魅力です。都内の一棟マンションのような大型物件を購入するには、億単位の資金を用意しなくてはなりません。不動産小口化商品を利用すれば、個人でも1口数十万円から100万円程度から投資できます。
任意組合型の場合、現物不動産と同じように所有権を得られます。不動産は現金より相続税評価額が下がるため、相続税対策として活用できる場合があります。(詳細は税理士にご確認ください。)
ただし、相続時の税制上のメリットを享受できる一方で、無限責任を追うことになる点には注意が必要です。
株式のような日々の値動きがなく、定期的に配当がもらえるのも魅力です。物件管理は運営会社に任せられるため、時間や手間をかけずに安定収入を確保できます。
また、リスクを軽減する仕組みが用意されており、売却時に損失が生じた場合にまず運営会社の出資分から負担する「劣後出資」が採用されているケースもあります。
不動産小口化商品のデメリット
不動産小口化商品には以下のようなデメリットもあります。
- ・電子契約非対応
- ・物件の選択肢が少ない
- ・1口100万円必要な場合もある
- ・金融機関の融資を利用できない
- ・中途解約できないケースもある
不動産小口化商品は、電子契約ができない点や他の投資方法に比べて物件の選択肢が少ないのがデメリットです。
金融機関の融資を利用できないため、全額自己資金で購入しなくてはなりません。不動産投資としては比較的少額から始められますが、100万円程度の資金を準備する必要があります。(サービスによっては数十万円から始められるものもあります。)
また、商品によっては中途解約できないケースもあります。中途解約はできても、買い手が見つからずに現金化に時間がかかる可能性もあるので注意が必要です。
不動産投資クラウドファンディングの特徴
不動産投資クラウドファンディングのメリット
不動産クラウドファンディングのメリットは以下の通りです。
- ・日々の値動きがない商品設計※
- ・定期的に配当がもらえる※
- ・物件の管理・運用を任せられる※
- ・リスクを軽減する仕組みがある※
- ・インターネットで1万円から手軽に投資できる
- ・さまざまなアセットタイプの不動産に投資できる
「※」の項目については、不動産小口化商品と同様のメリットとなります。
不動産投資クラウドファンディングでは、電子契約に対応しておりインターネットで1万円程度の少額から投資できるので、まとまった資金を準備することなく、手軽に不動産投資を始められます。
一棟/区分マンションをはじめ、商業施設やホテル、保育園などさまざまなアセットタイプに投資できるのも特徴です。
不動産投資クラウドファンディングのデメリット
不動産投資クラウドファンディングのデメリットは以下の通りです。
- ・金融機関の融資を利用できない※
- ・中途解約できないケースもある※
- ・申し込みが集中して投資できないことがある
「※」の項目については、不動産小口化商品と同様のデメリットとなります。
その他、案件によっては、ファンド募集の際に申し込みが集中することがあります。「人気の高いサービス」「高利回りのファンド」「募集金額が少ないファンド」の場合、募集開始から数十秒〜数分で受付終了となるケースもあるので注意が必要です。
不動産投資クラウドファンディングの詳細はこちらの記事で詳しく説明しています。
J-REIT(不動産投資信託)の特徴
J-REIT(不動産投資信託)のメリット
J-REITのメリットは以下の通りです。
- ・現金化しやすい
- ・分配金だけでなく値上がり益も期待できる
- ・少額から不動産に分散投資ができる
- ・物件管理を任せられる
J-REITは流動性が高く、市場で売却して数日で現金化できます。急にお金が必要になっても、保有銘柄を売却して資金を準備できるので安心です。上場株式と同じように投資口価格は変動するため、売買タイミングによっては値上がり益も期待できます。
J-REITを運営する投資法人は、投資家から集めた資金や借入金でさまざまな不動産に投資を行います。J-REIT銘柄に投資をすることで、複数の不動産を保有しているのと同じ効果を得られます。物件管理は投資法人に任せられるので、手間もかかりません。
J-REIT(不動産投資信託)のデメリット
一方で、J-REITには以下のようなデメリットもあります。
- ・価格変動リスク
- ・分配金の減額リスク
- ・投資物件を選べない
J-REITは値上がり益が期待できますが、購入時より投資口価格が下がって売却損が生じるリスクもあります。将来の値動きは予測できないため、初心者が売買タイミングを適切に判断するのは難しいでしょう。
J-REITは分配金を出しやすい金融商品ですが、運用状況によっては分配金が減額されるリスクもあります。直近では、新型コロナウイルス感染症の影響で観光需要が落ち込んだホテル系リートの分配金利回りが大きく低下しました。
また、投資法人が購入する物件を選定するため、投資家が自分で投資物件を選ぶことはできません。
J-REITの特徴やメリット・デメリットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
区分マンション/ワンルームの特徴
区分マンション/ワンルームのメリット
区分マンション/ワンルームのメリットは以下の通りです。
- ・毎月家賃収入を得られる
- ・不動産投資のノウハウを学べる
- ・金融機関の融資を利用できる
- ・物件によっては高利回りが期待できる
現物不動産への投資であるため、入居者がいれば毎月家賃収入を得られます。物件購入から賃貸管理、売却まで不動産投資のノウハウを一通り学べるのも魅力です。
自己資金で購入する場合はまとまったお金がかかりますが、金融機関の融資を利用すれば初期費用を抑えられ、レバレッジ効果が期待できます。
また、築年数が経過した中古ワンルームは新築に比べて価格が安く、利回りが比較的高い傾向にあります。投資するエリアや築年数によっては高利回りが期待できるでしょう。
区分マンション/ワンルームのデメリット
区分マンション/ワンルームには以下のようなデメリットもあります。
- ・まとまったお金が必要
- ・投資金額の回収に時間がかかる
- ・空室・家賃滞納リスクがある
- ・修繕費がかかることがある
融資を利用すれば初期費用を抑えられますが、それでもある程度の頭金を準備しなくてはなりません。初期費用を抑えるほど借入金が増えて、返済負担が重くなります。
家賃収入を得られても、その大半を借入金の返済に充てるとキャッシュフローはほとんど手元に残らないでしょう。返済期間によっては、毎月のキャッシュフローが赤字になる恐れがあります。
区分マンション/ワンルームは、空室や家賃滞納が発生すると家賃収入を得られないのもデメリットです。築年数が古い物件の場合、設備などが故障して多額の修繕費がかかることもあります。
区分マンションなどへの投資で家賃収入を作る方法はこちらの記事で解説しています。
少額から不動産投資を始める際の注意点

少額の不動産投資は、手元にあるお金で気軽に始められるのが魅力です。ただし、投資金額が少ないうちは得られる収益も小さいので、資産を大きく増やすことはできません。投資に慣れてきたら、少しずつ投資金額を増やすことを検討しましょう。
また、元本保証ではない点にも注意が必要です。特に区分マンションのように融資を利用して物件を取得する場合、初期費用は少額でも運用次第で損失が膨らむ恐れがあります。生活に支障が出ないように、余裕資金で投資を始めることが大切です。
初心者におすすめの不動産投資方法は?
少額から不動産投資ができる方法を4つ紹介しましたが、初心者で不安な方は、まずは最も低い金額でインターネットで投資を始められる不動産投資クラウドファンディングを検討してみてはいかがでしょうか。
1万円程度の少額から投資ができるので、まとまったお金を準備する必要がありません。
日々の値動きがないため、売買タイミングを判断する必要がなく、出資後は分配金の入金と投資元本の返還を待つだけで済みます。
取引はインターネット上で完結し、物件管理も運営会社に任せられるので、普段忙しい方でも始めやすいでしょう。
どの投資方法が自分にあっているか判断できない場合は、まずは少額から始められる不動産投資クラウドファンディングを試してみましょう。
まとめ
不動産投資を始めるには、まとまったお金が必要だと思うかもしれません。しかし、実際には少額から不動産に投資できる金融商品・サービスもあります。
投資方法によって特徴が異なるので、仕組みやメリット・デメリットを理解したうえで自分にあった方法を選ぶことが大切です。
不動産投資に興味があるなら、まずは少額から始められる投資方法を試してみてはいかがでしょうか。
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※1 日本マーケティングリサーチ機構調べ 2021年6月期 指定テーマ領域における競合調査
※2 2021年6月末現在