TOP > 不動産投資 > IRR(内部収益率)とは?IRRの意味や計算式・目安についてわかりやすく解説

IRR(内部収益率)とは?IRRの意味や計算式・目安についてわかりやすく解説

2021/7/20

IRR(内部収益率)は、投資判断の目安となる指標の一つです。

IRRという言葉を聞いたことはあっても、意味や計算方法はよくわからないのではないでしょうか。

IRRは難しいと感じるかもしれませんが、簡単に計算する方法もあるので、意味を理解しておくと投資判断に役立ちます。

今回は、IRRの意味や活用方法、計算式などについてわかりやすく解説していきます。

IRR(内部収益率)とは

IRR(内部収益率:Internal Rate of Return)とは、簡単に説明すると、お金の時間的な価値を考慮して計算した利回りのことです。

通常は、「投資期間のキャッシュフローの正味現在価値(NPV)が0となる割引率」と説明されます。

単に「投資額に対してどれだけのリターンを得られるか」ではなく、時間的価値も考慮しているのがポイントです。

IRRの意味を理解するには、割引率やNPV(正味現在価値)といった考え方を知る必要があります。

割引率について

割引率とは、将来のお金の価値(将来価値)を現在価値に換算するために用いる割合のことです。

仮に100万円を年率1%で運用すると、1年後には101万円に増えます。計算式で表すと以下の通りです。

100万円×(1+0.01)=101万円

このケースでは100万円が「現在価値」、101万円が「将来価値」、年率1%は「期待収益率」となります。

反対に、1年後の101万円から現在価値を計算する場合は、以下の計算式で求められます。

101万円÷(1+0.01)=100万円

このケースでは、年率1%は「割引率」となり、将来価値101万円を割引率1%で割り引くことで現在価値が算出できます。

運用利率は同じ1%ですが、現在価値から将来価値を求める利率を「期待収益率」、将来価値から現在価値を求める利率を「割引率」といいます。

ここでのポイントは、「現在のお金の価値と将来もらえるお金の価値は違う」ということです。

感覚的には理解しやすいと思いますが、期待収益率が年率1%という前提のもとでは、「現在」もらえる100万円は、「将来」もらえる101万円と同じ価値があるということになります。

お金は運用によって増えるため、時間の経過に伴って価値が変わります。IRRは、お金の時間的価値を考慮した投資指標であることを理解しておきましょう。

NPV(正味現在価値)について

先程も触れたように、IRRは投資期間のキャッシュフローの正味現在価値(NPV)が0となる割引率です。

NPVとは、投資によって得られるキャッシュフローの現在価値から投資額を差し引いたもので、計算式で表すと以下の通りです。

NPV(正味現在価値)=キャッシュフローの現在価値(PV)‐投資額

一般的には、NPVが大きいほど収益性が高い投資先だといえます。

反対に、NPVがマイナスであれば投資をしないほうがいいと判断できます。

Cap Rate(キャップレート)との違い

Cap Rate(キャップレート)も不動産の収益性を表す指標の一つで、「還元利回り」ともいわれます。

IRRと同じく利回りの一種ですが、投資額やリターンから求める値ではありません。

不動産投資においては、物件価値を評価する際に用いられる計算上の利回りで、計算式で表すと以下の通りです。

不動産価値=年間収益(家賃-経費)÷Cap Rate(%)

IRRとは異なり、Cap Rateは投資期間の長さや物件保有中のキャッシュフローの変動は考慮されません。

また、投資エリアによってもCap Rateは変わってきます。

一般的にはでは、「Cap Rate=実質利回り」として使われることが多いです。

利回りとの違い

投資判断の指標として、一般的に使われるのが「利回り」ではないでしょうか。

利回りは投資額に対する収益の割合を表し、不動産投資では主に「表面利回り」や「実質利回り」が使われます。

利回りとIRRは、時間的価値を考慮しているかどうかに違いがあります。

表面利回りや実質利回りは収益が発生するタイミングを考慮しておらず、1年後に発生した収益も、3年後に発生した収益も価値は同じです。

一方、IRRは収益を再投資するのが前提であるため、短期間で発生した収益ほど価値が高いとみなされます。

IRRの活用方法・メリット

IRRはどのような場面で活用できるのでしょうか。投資判断でIRRを活用するメリットは以下の3つです。

・さまざまな金融商品を比較できる
・投資期間が異なる商品を比較できる
・収益の発生タイミングが不安定な案件を比較できる

IRRは投資期間や現在価値などを考慮して収益率を算出するため、不動産だけでなく、さまざまな金融商品を比較できます。

たとえば、「不動産と株式、債券を比較して有利な商品に投資する」といったこと可能です。

また、不動産は個別性が高く、物件によって投資期間やキャッシュフローが発生するタイミングは変わりますが、IRRを活用すれば条件が異なる物件でも比較できます。

不動産投資は購入や入居者の退去、賃貸契約の更新、売却など、キャッシュフローが変動する要因が多いので、IRRとの相性がよいといえるでしょう。

IRRの計算方法

ここからは、IRRを求めるための具体的な計算式や計算方法について確認していきます。

IRRの計算式

IRRの計算式は以下の通りです。

計算式で使われている記号には、以下のような意味があります。

C0:初期投資額
C1~n:1~n年目のキャッシュフロー総額
r:IRR

キャッシュフローとIRRだけの計算式なので、初期投資額と各年のキャッシュフロー総額がわかればIRRは求められます。

具体的な計算例

具体例として、弊社グループ会社(クリアルパートナーズ株式会社)が販売した区分ワンルームマンションの実際の運用実績を元にIRRを計算してみましょう。

今回は、都内(中央区)の区分ワンルームマンションを金融機関からの借り入れで購入(諸経費含めたフルローンにて購入)し、約6年間運用したシミュレーションとなります。本物件の価格や実質利回りなどは以下の通りです。

区分ワンルームマンション概要

・物件購入価格:約2,320万円
・諸経費:約58万円
・総費用:約2,378万円
・借入金額:約2,270万円
・初期投資額:約120万円
・実質利回り:年約4.07%
・運用期間:約6年
・物件売却価格:約2,320万円(購入価格と同額で売却完了)

本物件に投資する場合、初期投資額や各年のキャッシュフローは以下となります。

期間 キャッシュフロー
初期投資額 -¥1,204,900
1年目 -¥29,004
2年目 -¥20,332
3年目 -¥11,471
4年目 -¥2,418
5年目 ¥6,833
6年目 ¥3,328,207

※クリアルパートナーズ株式会社の実際の運用・売却事例に基づいた数値となります。

上記の計算式に当てはめて計算すると、6年目で売却した場合のIRRは17.7%となります。

例えば、2年目に物件を今回の売却価格と同額の約2,320万円で売却した場合はIRR65.0%、3年目だとIRR39.1%、5年目だとIRR21.6%となり、売却する期間が早まるにつれてIRRの値も高くなることがわかります。

このようにIRRでは、キャッシュフローが発生するタイミングによって値が変わるため、時間的な価値を考慮して利回りを算出することが可能です。

IRRはEXCEL関数で簡単に計算できる

IRRの計算式を見たときに、自分で計算するのは難しいと感じたのではないでしょうか。

計算式が複雑なので、電卓を使って算出するのは難しいでしょう。

しかし、EXCELやGoogleスプレッドシートのIRR関数を使えば簡単に計算できます。

具体例として示した物件の事例で、IRRの計算方法を確認してみましょう。

IRRを計算するときは出ていくお金をマイナス、入ってくるお金をプラスで入力します。

初期投資額と各年のキャッシュフローを入力し、IRR関数で範囲指定すれば自動的にIRRが算出されます。

上記のように計算すると、IRRは17.7%となります。

このように、初期投資額と各年のキャッシュフローがわかれば、不動産に限らずさまざまな金融商品のIRRを算出して比較することが可能です。

IRRの目安

不動産投資の場合

ネットで検索すると、不動産投資を行うか否かの目安となるIRRは5%などといった情報が出ていますが、実際に不動産は個別性の高い資産であり、購入時の借り入れの有無や築年数や物件種類、エリアによって収益性は大きく変わってきます。そのためIRRもケースバイケースとなります。

たとえば、先程ご紹介した不動産投資の例では約2,320万円で購入した区分ワンルーム物件を6年間運用後に売却。自己資金をほとんど使わずに借り入れ(融資)を活用して、物件を購入しているため、IRR17.7%となっています。このように区分ワンルーム投資では一般的に借り入れをテコに自己資金を極力使わずに投資をすることで、高いIRRが期待できます。

ただし、不動産投資では上記のような高いIRRが期待ができる一方で、注意が必要な点も多くあります。一例を挙げると、入居者を確保しづらいエリアに位置する区分マンションを購入してしまい、長期間の空室が出てしまうことで安定した家賃収入を得られないリスクがあります。他にもサブリース問題など、重要なポイントがいくつかあります。

詳しく知りたい方は、弊社グループ会社のクリアルパートナーズ社で個別のご相談も受け付けておりますので、以下よりお気軽にご相談ください。

現物不動産の無料相談はこちら

太陽光発電投資の場合

太陽光発電投資は、不動産投資と比較されることが多い投資方法です。

固定価格買取制度(FIT)により国が固定価格での電気の買取を保証しているため、長期にわたって安定した売電収入が期待できます。

太陽光発電投資も、投資する目安となるIRRは5%という情報がネットで検索すると出てきますが、不動産投資と同様に物件によって土地価格や初期費用、期待できる売電収入が変わってきますので、個別性が高くIRRはケースバイケースです。

IRRを使って収益不動産や複数の太陽光発電投資案件と比較し、適切な投資判断を行うことが大切です。

まとめ

IRRについて理解すれば、さまざまな金融商品を同じ尺度で比較できるため、投資判断がしやすくなります。

特に不動産は投資期間が長期にわたるケースが多く、キャッシュフローも年度によって変動するため、IRRとの相性はよいといえます。

IRRは、初期投資額と各年のキャッシュフローがわかればEXCELの関数で簡単に計算できるので、投資判断の指標として活用してみましょう。

CREALなら現物不動産投資よりも手軽にリスクを抑えて資産運用ができる

IRRで20%近くを狙える借り入れ(融資)をテコにした現物不動産投資以外にも、1万円からインターネットで手軽に、リスクを抑えて資産運用できる不動産投資クラウドファンディングサービスを活用する手法もあります。

弊社で運営の「CREAL」は、運用資産残高3年連続No.1※1の不動産投資クラウドファンディングサービスで想定利回りは3~8%、2018年11月のサービス開始から現在まで配当遅延や元本割れはございません。※2

不動産業界で実績のある弊社が厳選した資産価値の高い物件のみを掲載しており、マンションや保育園、オフィスなど、さまざまな不動産に投資ができます。

また、すべてのファンドに弊社も5~20%程の劣後出資をしており、仮に不動産価値の下落が起きた場合でも、弊社の劣後出資分がクッションのような役割となり、まず弊社の出資分から損失の負担が生じる仕組みとなっています。

優先劣後出資

CREALのファンド詳細ページでは、マーケットやリターン・第三者機関の鑑定評価レポートなどの情報を詳細に開示しているため、自ら物件価値の分析に時間や手間をかけずに適切な投資判断をすることが可能です。

CREALの詳細はこちら

※1 日本マーケティングリサーチ機構調べ2021年6月期 指定テーマ領域における競合調査
※2 2021年3月末現在