安易なアーリーリタイアは危険?3つの失敗談から学ぶ成功のコツ・必要資金
※ファンドへの投資申込を行う際は、事前に詳細を十分に確認し、リスクを理解した上でのご決定をお願いいたします。投資後は"ほったらかし"で運用することが可能ですが、運用状況の確認のため、定期的にログインしていただくことをお勧めいたします。
※本記事に記載されている内容のうち、当社サービス以外の個別の商品・銘柄・企業名については、あくまでも参考として掲載しているものであり、当社はその商品、銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。 最終的な投資の実行は、ご自身の判断と責任の下で行っていただくようにお願いいたします。
アーリーリタイアをすることで仕事のストレスから解放されたり、自由な時間を確保することができます。実際に、MSNの調査ではミレニアム世代(18〜29歳)の67%がアーリーリタイアを望んでいるというデータもあります。
参考:Most millennials are hoping to retire early, but only a fraction are doing what it takes
この記事では、アーリーリタイアのメリットや必要資金の目安について詳しく解説しています。中には、知らないと危険な3つの失敗談も解説しているので、アーリーリタイアに興味をお持ちの方は、この記事を最後まで読むことをオススメします。
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目次
アーリーリタイアとは早期退職のこと
まず「アーリーリタイア」とは、60歳の定年退職を待たずに、30代~50代など早期に退職をすることです。また最近では、「FIRE※」などとも言われています。
※FIREは、英語の「Financail Independent、Retire Early」の略
そしてアーリーリタイアには、具体的には2つのタイプに分類されます。
- ・完全リタイア:早期退職を機に完全に仕事を辞めてしまう人
- ・セミリタイア:完全に仕事を辞めるのではなく、自分の時間を確保しつつ何らかの形で仕事を続ける人
特に、完全リタイアとなると収入が断たれてしまう可能性も高いため、本気で目指すのであれば資金準備が大切になります。
では実際に完全リタイアにいくら必要なのか? 以下にて「完全リタイア」を目指す方向けに、必要資金や失敗談について詳しく解説します。
アーリーリタイアのメリット
自由な時間が増える
アーリーリタイアする一番のメリットは、自由な時間が増えることです。社会人の大半は、所定の休日を除いて毎日働くのが一般的です。職業や勤務先での地位によっては、残業や休日出勤をすることもあるでしょう。
アーリーリタイアをすれば、今まで仕事に費やしていた時間がすべて自分の時間になります。働くかどうかは自由に選ぶことができ、労働に縛られることなく好きなように時間を使えます。
ストレスフリーな生活を送れる
アーリーリタイアは、ストレスフリーな生活を送れるのも魅力です。
働かなくても生活ができれば、嫌な仕事を無理に続ける必要はありません。「家族と一緒に過ごしたい」「趣味に没頭したい」という思いがあっても、フルタイムで仕事をしていると十分な時間を確保するのは難しいでしょう。
アーリーリタイアをすれば、やりたいことに好きなだけ時間を使えるので、ストレスを感じずに済みます。
住む場所を自由に選べる
会社員として仕事をしていると、出社することを考えて住む場所を選ばなくてはなりません。最近はリモートワークや在宅勤務も増えていますが、「オフィスがない」「出社不要」という会社員はまだ少数派ではないでしょうか。
アーリーリタイアをすれば仕事に縛られることがないので、住む場所を自由に選べます。1つの場所にこだわる必要もなく、「都会と田舎の2拠点生活(デュアルライフ)」「海外暮らし」なども可能です。
新しいことに挑戦できる
アーリーリタイアは、新しいことに挑戦しやすくなるのもメリットです。やりたいことがあっても、仕事をしながらでは十分な時間を確保できません。また、仕事が忙しくて疲れていると、行動に移す気持ちになれないでしょう。
アーリーリタイアで自由に使える時間が増えれば、たとえ未経験の分野であったとしても、じっくりと腰をすえて取り組めます。
アーリーリタイアするためにはいくら貯金が必要?
総務省の「家計調査」によれば、2020年度の消費支出(月)は、
- ・1人世帯の場合:約15万円
- ・2人世帯の場合:約25万円
- ・3人世帯の場合:約28万円
- ・4人世帯の場合:約32万円
- ・5人世帯の場合:約34万円
となっています。
以下は、世帯数ごとの支出項目別データとなります。
項目 | 世帯人員1人 | 世帯人員2人 | 世帯人員3人 | 世帯人員4人 | 世帯人員5人 |
食料 | ¥38,257 | ¥66,543 | ¥78,155 | ¥87,071 | ¥94,673 |
住居・光熱・水道 | ¥32,634 | ¥38,004 | ¥40,259 | ¥39,440 | ¥40,315 |
交通・通信 | ¥18,217 | ¥33,976 | ¥41,316 | ¥47,009 | ¥50,138 |
教育・教養・娯楽 | ¥15,452 | ¥21,740 | ¥32,434 | ¥54,991 | ¥60,437 |
その他 | ¥45,946 | ¥85,015 | ¥92,171 | ¥86,892 | ¥90,446 |
合計 | ¥150,506 | ¥245,278 | ¥284,335 | ¥315,403 | ¥336,009 |
※世帯とは,住居及び家計を共にしている人の集まりをいい,家計調査では施設等の世帯及び学生の単身世帯を除く一般世帯を対象にしています。
例えば、1人世帯の場合は単純計算で『 15万円×12ヶ月=180万円 』が1年間で生活に必要な最低金額と考えられます。
そのため、完全リタイアするとなると毎月の収入が断たれるため、年金支給額の事も含め、準備資金は厳しく見積もっておく必要があります。
アーリーリタイアで失敗しないためにも、
- ・30歳でアーリーリタイアする場合
- ・40歳でアーリーリタイアする場合
- ・50歳でアーリーリタイアする場合
以下、それぞれの年代別で完全リタイアした場合、90歳までに必要な最低限の生活資金を年金も含め、算出いたしました。
家計調査における世帯別の平均支出を参考に単純計算をしているので、あくまでも参考程度に1つの指標として考えていただければ幸いです。
※社会保険料などの非消費支出については考慮していません。
30歳でアーリーリタイアする場合
1人世帯 | 必要資金 |
年金受給前 | 約6,300万円 (必要資金:15万円×12ヶ月×35年) |
年金受給後(65歳以降) | 約2,010万円 (必要資金:15万円×12ヶ月×25年)-(年金:8.3万×12ヶ月×25年) |
※年金受給額の計算は『PRSnetworkのシミュレーションから算出』より平均年収552万円で、大学卒業後22歳〜30歳まで8年間支払った厚生年金と、
30歳〜60歳まで30年間支払った国民年金を対象に算出しています。
30歳でアーリーリタイアする場合は、年金受給まで35年間の生活資金が必要になります。
例えば、1人世帯の必要資金としては合計約8,310万円となっていることから、22歳の就職時から30歳までの8年間で、年間約1,040万円の貯金が必要な計算になります。
8年間でアーリーリタイアの資金を貯めるとなると、1億円近い資金が必要になることから、一般の会社員の給料では難易度が高く、なかなか現実的ではありません。
30代でアーリーリタイアを実現された「かつさんど様」のインタビュー記事は、下記記事からご覧頂けます。投資に興味を持ったきっかけや、どのようにしてFIREを達成されたか等、様々なご質問にご回答頂きました。
※関連記事:日々のマーケットの推移を監視する時間がない方にも向いています
40歳でアーリーリタイアする場合
1人世帯 | 必要資金 |
年金受給前 | 約4,500万円 (必要資金:15万円×12ヶ月×25年) |
年金受給後(65歳以降) | 約1,230万円 (必要資金:15万円×12ヶ月×25年)-(年金:10.9万×12ヶ月×25年) |
※年金受給額の計算は『PRSnetworkのシミュレーションから算出』より平均年収552万円で、大学卒業後22歳〜40歳まで18年間支払った厚生年金と、
40歳〜60歳まで20年間支払った国民年金を対象に算出しています。
40歳でアーリーリタイアする場合は、年金受給までの25年間の生活資金が必要になります。
例えば、1人世帯の必要資金としては約5,730万円となっていることから、22歳の就職時から40歳までの18年間で、年間約320万円の貯金が必要な計算になります。
40代でアーリーリタイアする場合でも、30代でのアーリーリタイア程ではありませんが、準備資金を貯めるにはハードルが高く、相当な工夫が必要になってきます。
例えば、会社員でも平均給与が高い会社で働いていたり、堅実に貯金できている人は実現できるかもしれません。
50歳でアーリーリタイアする場合
1人世帯 | 必要資金 |
年金受給前 | 約2,700万円 (必要資金:15万円×12ヶ月×15年) |
年金受給後(65歳以降) | 約480万円 (必要資金:15万円×12ヶ月×25年)-(年金:13.4万×12ヶ月×25年) |
※年金受給額の計算は『PRSnetworkのシミュレーションから算出』より平均年収552万円で、大学卒業後22歳〜50歳まで28年間支払った厚生年金と、
50歳〜60歳まで10年間支払った国民年金を対象に算出しています。
50歳でアーリーリタイアする場合、年金受給までの15年間の生活資金が必要になります。
例えば、1人世帯の必要資金としては約3,180万円となっていることから、22歳の就職時から50歳までの28年間で、年間約110万円の貯金が必要な計算になります。
厚生労働省が実施している「国民生活基礎調査の概況」によれば、1世帯当たり平均所得金額は552万円とのことで、50歳でのアーリーリタイアであれば現実的に一般の会社員の方でも、目指すことができる水準とも言えます。
とはいえ、年間110万円もの資金を毎年安定して貯金することはそう簡単ではありません。
効率良く資金を貯めるには平均年収以上の仕事に就くことや副業・資産運用など会社員としての給与以外の収入も視野に入れておくと良いでしょう。
初心者におすすめの資産運用の種類は下記記事をご参照ください。
※関連記事:比較表付き|初心者向け資産運用の種類8選!おすすめできない種類も紹介
アーリーリタイアの3つの失敗談・注意点
1,資金が足りなくなる
2,インフレや円安に影響を受ける
3,人生の目標を見失う
アーリーリタイアに向けて資金を十分に蓄えていても失敗する事例はあります。
特に、アーリーリタイアでよくある失敗談が想定していなかった出費が重なり資金が足りなくなることです。その他、お金以外の面でも人間関係のトラブルや、人生の目標を見失うことなど様々な事例があります。
アーリーリタイアで失敗しないためにも以下よくある3つのリスクについて目を通しておきましょう。
資金が足りなくなる
アーリーリタイアでよくある失敗談が生活資金が底をついてしまうことです。実際、生活資金を多く見積もっていても、医療費や住宅資金など急な出費が重なる場合もあります。
そのため、アーリーリタイアをするのであれば想定できる急な出費も視野に入れておく他、田舎暮らし等で生活水準を落とす覚悟もしておくべきです。
また生活資金については、万が一の出費を考慮したシミュレーションで備えておきましょう。
インフレや円安に影響を受ける
インフレになると、需要が供給を上回り物価の上昇が起こる可能性があります。その場合、物価上昇の影響で相対的に日本円の価値が下がり、モノの値段が上がり支出が増えることで生活を圧迫する恐れもあります。
景気が良い時であれば同時に給与も上がりやすいため、物価上昇がさほど気にならないこともありますが、アーリーリタイア(退職後)で給与収入がない前提で考えた場合には注意が必要です。
もちろん、インフレや円安は個人の力で食い止めることはできないので、資産の一部を外貨に変えておくなど、日頃からインフレの影響も視野に入れて保有資産のリスク分散を心掛けておきましょう。
人生の目標を見失う
アーリーリタイアをすることで、自由な時間を手に入れて仕事のストレスから解放されることは大きなメリットです。
しかし、いざアーリーリタイアをすると「自由な時間をどう使えばいいかわからない」という人も多いそうです。中には、一度退職したものの、やりたいことが見つからずに仕事復帰したという例もあります。
アーリーリタイアで失敗しないためにも、あらかじめ自分が挑戦したいことなど、アーリーリタイア後の具体的な目標や動きをしっかりと計画を立てておきましょう。
アーリーリタイアを実現するためのポイント
アーリーリタイアの目的を明確にする
「現在の仕事が嫌でやめたい」といった後ろ向きな理由だけでは、たとえ実現できても自由な時間がありすぎて、人生の目標を失う恐れがあります。
最初は仕事をやめた開放感を味わえるかもしれませんが、何もやることがないと、かえってストレスを感じるかもしれません。
アーリーリタイア後の生活を具体的にイメージしておけば、実現を目指すモチベーションになります。
生活費や必要資産額などの資金計画を立てる
リタイア後の生活費の見積もりが甘く、途中で資金が足りなくなれば、仕事に復帰しなくてはなりません。一度仕事を辞めてしまうと、退職前と同じ条件で働くのは難しいでしょう。離職期間が長ければ、再就職のために新たな知識やスキルを身につける必要もあります。
アーリーリタイアをしても問題ないか判断できない場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に家計状況を分析してもらうのも選択肢です。
節約に取り組んで生活費を抑える
アーリーリタイアを目指す場合は、節約に取り組んで生活費を抑えることも大切です。少ないお金で生活できれば、アーリーリタイアの実現に必要な資金は少なく済みます。
リタイアをして自由な時間が増えると、お金を使いすぎてしまうかもしれません。また、病気やケガなどで想定外の出費が生じる可能性もあります。家計を見直して生活費を下げ、リタイア後もその生活を維持することを心掛けましょう。
貯蓄や投資で資産を増やす
現在は低金利のため、貯蓄だけでお金を増やすのが難しい状況です。収入が多ければ貯蓄だけで目標額を達成できるかもしれませんが、多くの人は投資にも取り組む必要があるでしょう。
若くしてアーリーリタイアを実現した人は、株式投資や不動産投資などで資産を増やし、不労所得を確保しています。投資には元本割れリスクもあるため、初めて投資を行う場合はきちんと投資対象やリスク等の基本的な内容を理解し情報収集をした上で無理のない範囲内で取り組むと良いでしょう。
資産の増やし方の詳細は下記記事をご参照ください。
※関連記事:お金(資産)の増やし方8選比較!お金を増やす前にやるべきことも紹介
投資に時間や手間をかけたくない場合は、不動産投資クラウドファンディングを利用する方法もあります。
不動産投資クラウドファンディングは、1万円程度の少額から不動産に投資ができ、定期的に分配金を得られるのが特徴です。入居者との契約などの管理業務はすべて運営会社に任せられるので、運用に手間はかかりません。
不動産投資クラウドファンディングの仕組みや始め方については、下記記事で詳しく説明しています。
※関連記事:不動産投資クラウドファンディングとは?仕組みや他商品との違い、始め方について解説
まとめ|投資がアーリーリタイアの武器になる
アーリーリタイアができれば、今まで仕事に費やしていた時間や職場の人間関係などでストレスを抱えている人は、そのストレスから解放されます。そのため、自分の好きなことや挑戦したいことに、自由に時間を使える点がメリットです。
しかし、アーリーリタイアするとなると数十年間仕事をしなくても生きていけるだけの生活資金が必要になります。
特に、30代〜40代で若くしてアーリーリタイアを目指す場合、大きな資金が必要になるため、実現のためのハードルは高く、普通の働き方プラスαの工夫が必須となってくるでしょう。
さらに、実際にアーリーリタイアをした後でも、資金が底をついたりインフレや円安の影響を受けたり、様々なリスクが付き纏います。
生活資金がなくなることがアーリーリタイアで一番多い失敗談のようですので、副業や資産運用など会社勤めをせずとも継続的に収入を得られる工夫が大切です。
例えば、「株式投資」では配当金がある場合には、株式を保有してさえいれば継続的に収入を得ることができ、アーリーリタイア後でも収入を得られるひとつの仕組みとなります。
投資商品には、以下のように株式投資以外にも債権やFX(外国為替証拠取引)・仮想通貨・弊社で運営している『不動産クラウドファンディング』など様々な特性を持った商品があり、それぞれリスク・リターンが異なります。
※弊社見解に基づき作成しています。
アーリーリタイアを目指す方であれば、資産運用におけるメリット・デメリットについても正しく理解し、ご自身の目的に沿った商品を選び賢く活用していきましょう。
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※1:2024年2月末時点で運用中の当社組成ファンドの想定利回りの平均値
※2:2024年10月末時点